見慣れた景色もほんの少しの違いですけれど、夏休みらしい賑わいを見せていまして、季節の移り変わりを感じます。
茶楽も2007年1月のオープンから今年で三年目。
お茶を通じて、かすかな、でも、確かな季節の移り変わりをお感じいただけますように、お寛ぎいただけますように茶楽は願ってまいりました。
耳をそばだててみると、どこからともなく聞こえてきそうな絹擦れの音を。
当たり前になりすぎてしまったり、忘れかけてしまいそうな五感を大切にしていただければと、普段仕舞われている遊び心をそっと、いま、この場所だけでも取り出していただければと思いながら茶楽は、やわらかな挑戦にも似た冒険をしてまいりました。
本日、2009年7月20日をもちましてGINZA 茶楽は閉店いたします。
いまこの瞬間、この茶楽という場所、おいで下さった方々、もてなします私たちスタッフ。その全てが欠けることなく揃い、メトロノームのように同じ振り幅で共振するその時こそ、一期一会の出会いでした。
勝海舟の臨終の際の言葉と言われます「コレデオシマイ」と洒脱に締めくくることもできますけれど、一杯のお茶を味わうような毎日が終わるわけではありません。
壺中日月長。
不安の尽きぬ時代です。確かなものに出会いにくい時代です。
どんな時も一杯のお茶が、皆さまに寄り添って支えてくれると信じてやみません。
ちょっとしたきっかけで、いつものお茶は特別な思い出になり、完成することのない毎日を生きる勇気を与えてくれることでしょう。
いつの日にか、そうした瞬間に茶楽のことを記憶から呼び覚ましていただけるとしたら、
それは無上の喜びです。
どうか、皆さまのお茶をめぐる冒険をお続け下さい。
本当にありがとうございました。
どうぞ、お健やかにお過ごしください。また、どこかの場所でお会いできることを願っております。
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